肩や首の痛みについて自宅でできる簡単な対策と予防をしていきたいと思います。
人間は二足歩行をするために、もともと首や腰に負担がかかりやすい体をしています。首から肩にかけての筋肉が姿勢を保つために緊張し、血行が悪くなり、重く感じるのが肩こりです。
ちなみに、『肩こり』というのは夏目漱石が明治42年に発表した「門」という小説の中で、「指で圧して見ると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石の様に凝ってゐた。」と書かれていて、これが肩に対して“凝る”という言葉が初めて使われたそうです。
肩や背中をマッサージでもみほぐしても、凝りが解消しない人も多いはず...
肩こりの根本的な原因は、外側に開いたまま、動きが悪くなった肩甲骨まわりの筋肉です。
まずは、肩甲骨を動かすことに意識して肩を回してみてください。
肩甲骨の動きが悪い方は背中がつりそうになることがありますが、適度な痛みを感じつつ20回ほど回してください。
つぎに、姿勢をまっすぐにして胸を張り、両手を腰に当ててみてください。これが「パワーポーズ」と言います。
その状態で首を前後にゆっくり倒します。頸椎の動きが悪い方は後ろに倒すときに痛みがあると思いますが、これも適度な痛みを感じつつ20回ほどしてみてください。
筋肉は適度な刺激を与えてあげないとどんどん固まってしまいます。
ストレッチや体操などするときにはコツを知っておくと効果が何倍にも変わってきます。
しかし、、、
肩の凝りは筋肉だけの問題ではなく、ストレスや精神的な要因も関わってきます。
先ほど書いた「パワーポーズ」というのが、気分を向上させるポーズと言われています。
ある研究によると、パワーポーズを習慣にしたグループではコルチゾール(ストレスホルモン)が25%も減少したそうです。
これはボディーランゲージが心に与える影響を示した実験として非常に深い研究ですね。
このように、肩や首の痛みは単純な話ではなくいろいろな要因が絡んでいますが、姿勢を良くして肩甲骨の動きが出るようになると少しは解消されるのではないでしょうか。
もちろん、当院でも猫背矯正や肩の痛みに効くストレッチ法など行っているので、自分の力では限界がある場合は早めに相談にお越しください。

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